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トータルコンサルティング事例
コンサルティングを始めるに至る経緯
東日本大震災から起ち上がる企業に対しISO・HACCP取得ノウハウ、ならびに品質・衛生管理技術の提供等を総合的にコンサルティング。

2011年(平成23年)3月11日、宮城県牡鹿半島の東南東沖130kmの海底を震源とする東北地方太平洋沖地震が発生しました。 ご存知のように、地震の規模はマグニチュード9.0で、日本周辺における観測史上最大の地震(最大震度7)でした。

この東北地方で海抜が低い平地に立地していた多くの企業は社屋、工場が津波により流され、再建する目途が立たないことが現状のようです。 それでも未来を見据えて再度立ち上がろうとする企業が復興に向け歩み出しています。

その再起を図る企業の中に、製造会社(以下、A社)様がいます。
以前より弊社と深く親交があったそのA社様は、東日本大震災にて、本社屋、工場共に津波により被災しました。

再起を目指す中で新たに工場を建設すべく、高い志を持ったA社様は、 新工場は従来型より『高い技術と衛生管理を兼ね備え、HACCP導入を目標』としたものを建設したいと弊社にお話しを頂きました。 衛生コンサルティング事業部は、弊社のISO、HACCP取得のノウハウ、品質、衛生管理の技術をご提供させて頂くべく、 『復興支援プロジェクト』と位置付け、全社を挙げ、全面ご協力したい旨を伝え、【“設計”から“HACCP取得”まで】をトータルコンサルティングさせて頂くことになりました。

再起に向けて

A社様は、再起の足掛けとして事業再開に必要とする施設支援を受け、仮工場として再出発を致しました。
当工場では、一から工場内の基準作り、基準の見直し、従業員様への衛生教育等を弊社が現地に訪問し、直接ご指導させて頂きました。 弊社が培ってきたノウハウをお客様に合った形でご提供することで、お客様の基準、マニュアルが生まれていきます。

『安全な食品』作りを行っていくうえで、必要なものを文書化し、実際にHACCPプランを基に作成された基準に従って従業員が活動していくこと、 維持していくことがとても重要です。

ご多忙の中、貴重なお時間を割いて頂き、一つ一つ積み重ねて頂きました。
この経験値を基に、新設された工場での展開を進めています。

現在、仮工場で培ってきたノウハウを新工場へフィードバックし、A社様の基準作りを進めております。 また、引き続き従業員様へ衛生管理の必要性をご指導させて頂くため、定期的に機会を頂き、必要な情報をご提供させて頂いております。
目標であるHACCP取得に向けて、社員一丸となって意識改革、知識及びデータの蓄積を行っていくことで、日々着実に前進して頂いております。

システムの構築

HACCP取得に向け、A社様ではHACCPチームを設け、
生産管理だけではなく文書管理や教育管理、衛生品質管理を実施しています。
従業員教育では、入社時に標準衛生管理の教育を行い、標準衛生を習得した後、生産に取り組まれます。 教育管理においては、各工程での従業員様の力量を評価し、教育を計画的に実施することによって、従業員様のスキルアップに積極的に取り組まれています。 また、弊社による衛生講習会を行なうことにより、継続的な品質・衛生意識付けを実施し、全従業員様の生産に関する品質・衛生意識を高め、安心安全な商品の製造に取り組まれています。
安全な商品であり続けるためには、微生物等も管理しなければなりません。 そのため、A社様では、食品衛生法で定められる微生物基準よりもさらに厳しい基準を設け、商品の生産にあたっています。 商品の衛生検査や生産ラインの衛生検査等は、震災前には外部の検査機関に定期的に依頼し実施していましたが、より頻度を上げ安全性を確認するために新工場では場内に検査室を設け、 社内での検査を行なうようにしました。社内検査を始めるにあたっては、検査室設備の導入・整備、検査担当者の技術習得とさまざまな課題がありましたが、 立ち上げから全面的にバックアップさせて頂き、工場稼働後は順調に検査が実施されています。もちろん、外部による衛生確認も併せて実施されています。


このようにして、HACCPチームが主体となり、全従業員の心を一つにHACCPシステム構築を進めると共に、生産ラインも安全に稼働し商品が生産されております。

HACCP取得

新工場立ち上げより、システムの構築、品質衛生管理の底上げなど、安心安全な商品をつくるための全面的なサポートをしてまいりました。
HACCPチーム発足後1年、この度準備が整い、HACCP審査日を迎えることとなりました。 審査には弊社も立会いをさせて頂き、工場内の生産ラインの確認、聞き取り調査、文書記録類等の確認と、丸一日をかけて審査が行なわれました。 その結果、取得レベルのうち最も良い評価を受け、無事HACCP取得となりました。 震災後、いち早く工場再建に向けて動き出したA社様の前向きなお気持ちと、従業員様の多大なる努力が実った瞬間でした。

弊社としても、ここまでサポートしてきたことを感慨深く感じ、このようなお話を頂いたことに大変感謝しております。 しかし、HACCP取得が本当の総合衛生管理の始まりであり、決してゴールではありません。 A社様のHACCPシステムをより高め、PDCAサイクルを循環し発展し続けていくことが重要になります。 ここからは弊社は一歩距離を置いた取り組みのお手伝いをさせて頂きたいと思います。まずは、無事HACCP取得に至ったことを、心よりお喜び申し上げます。